草食系男子との3年間㊸:2年ぶりの誘い ~ななお篇~

 

こんにちは、ななおです。

前回はこちら、42話:片思いの結論から。

目次はこちらから。

 

前回のしげちゃんの投稿(第30話:新たな出会い)、過去のこととはいえ、やっぱりなんか面白くないですね!笑
私の知らないところでそんなことしてたんだ?とか、その子のことはデートに誘ったんだ?とか、今になってもちょっとイラ~っとしますw
まぁきっと好きだからこそ嫉妬もするのでしょう(笑)

 

という前置きはさておいて、続きをどうぞ^^

 

2年ぶりの誘い

 

長く片思いをする中で、自分への焦りと相手への期待ではなく、自分への誇りとしげちゃんへの感謝の気持ちを持つという結論に達した後は、しげきの行動に一喜一憂することがぐんと減った。

それまでは、しげきと他の女の子が楽しそうに話しているシーンを見るだけで、「私が告白なんかしたせいで、しげきとの間に距離ができてしまったんだ」と後悔したり、「どうして私じゃダメなんだろう」と辛くなったりしていた。

けれども最近は、

「しげきはしげきで楽しそうだし、好きな人が日々を楽しく生きているのはいいことじゃないか」

と、気持ちを切り替えることができるようになったのだった。

 

そして確かにその夏は、普段は全然動かないしげきのSNSに、女の子と2人で出掛けたかのような写真が投稿されることもあった(しげちゃんが書いていた、新しく出会った女の子がタグ付けして投稿していたものでした)。

けれどしげきの動向に左右されないようになっていた私は、その写真に少し違和感を覚えた程度で、「しげきが楽しそうならいいか」と、あまり深く考えることをしなかった。

 

そんな中、恒例の夏合宿が迫っていたころ、私は合宿用に新しく夏用の道着を買おうとしていた。そして部活後にそのことをしげきに話すと、しげきは、

 

「俺の地元の剣道具屋にいいのあるけど、一緒にくる?」

 

と言ったのだった。

”部活のため”という明確な理由があったとはいえ、しげきから私に誘いがくるとは思っていなかったため、少し動揺した。しかも、行き先はしげきの地元だ。

一瞬ためらったものの、やはり久しぶりに2人で出掛けられるという誘惑に勝つことができず、「うん、いく」と返事をしたのだった。

 

とても嬉しくて、幸せだった。
しげきの真意がどこにあるのだとしても、しげきが私を地元に誘ってくれ、約2年ぶりに2人で出掛けることができる。それだけで幸せだった。

剣道具屋に行く前に、お昼を食べた。ロマンチックなムードなんてものはこれっぽっちもなかったけれど、久しぶりにしげきと2人で食べた食事は、とてもとても楽しかった。

そして、普段乗らない人気のないホームに2人で立っていることも、電車で2人で並んで座っていることも、隣でしげきが何気ない事を話しているその声も、流れていく窓の外の景色も、すべてが綺麗な青春映画の中の出来事のように思えた。

それくらい、久しぶりに出かけたその日はキラキラした光を放つ、素敵な時間だった。

 

剣道具屋で買うべきものを買って駅で別れるとき、電車に乗り込もうとする私を見ながら、しげきはぼそっと、

 

「気を付けて帰れよ」

 

と言った。

私の聞き間違いかもしれないけれど、その優しい台詞の背後にほんの少し寂しそうな声音が聞こえた気がして、少しドキっとした。

けれど電車の扉が閉まり、振り向いて手を振ったしげきは、いつも通りのポーカーフェイスをしていた。

 

つづく(44話:近づく距離

 

この夏の辺りから、少しずつしげきの方が私に近づいてきた感覚がありました。なんとなく、という感覚の問題ですが。

けれど、その背後で他の女の子とデートしていた、なんてことを知ると、やっぱり少し複雑な気分になりますね(笑)

 

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