こんにちは、ななおです。
前回はこちら、38話:不信感から。
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話し合い
サヤカへの不信感を持ったまま年が明けた。
本当は疑問を感じた時点ですぐにサヤカと話し合いをするべきだったのかもしれない。けれど当時はサヤカとりり子が話し合いを避けていたことや、主将と部長のサポートに手一杯だったことで、そうしたことを考える余裕がなかったような気がする。
そして、「なぜサヤカは仕事をしてくれないんだろう?」というサヤカを責める気持ちと、
「あれだけ私を否定しておいて、
というしげきを責める気持ちを持っていた。
そんなある日、前回の4段審査で落ちてしまった私は、次回の審査が近づいてきたため、”立ち合い”をしたいとサヤカに頼んだ。”立ち合い”とは、段審査の前になると必ずと言っていいほど練習に組み込まれるもので、審査を受ける人にとっては必須の稽古法だった。
私も、まさかサヤカがそれを断るとは思わなかった。
けれどサヤカはこういった。
「え~、立ち合い?あれ、疲れるから私嫌なんだよね」
そして露骨に顔をしかめ、本当にその話はそれで終わってしまったのだった。
怒りを通り越して、唖然とした。
サヤカは自分が楽をするために、部員の審査のための稽古を放棄したのだ。
この時点で私の中のスイッチが入ってしまった。
「これ以上サヤカに主将をさせるわけにはいかない」
そう心に強く思った。
その後2月に4段審査を受け、それが終わるとすぐにりり子に連絡をとった。
これ以上サヤカに主将を任せたくはないこと、サヤカに主将をやめてくれるよう打診したいことを話すと、りり子も私と同じ考えで、すぐに話はまとまった。
今回も、りり子のミスを指摘した時と同じように、手紙で要旨とその理由を伝えることにした。直接話して感情的になってしまうよりは良いだろうと考えたのだ。
けれど、サヤカは「わかった」とも「ごめん」とも言わなかった。
私からの手紙を受け取った彼女は、ラインで長文の反論の言葉を送ってきた。その様子でサヤカが反省していないことが分かり、さらにサヤカを主将として認めたくないという気持ちが強くなった。
結局、もう一度顔を合わせて話し合おうということになったものの、もう1人第三者を交えた方がいいだろうということで、幹部を任命したしげきを呼ぶことにした。
しげきを呼ぼうと言ったのは私だったけれど、正直、「第三者が必要だから」というよりは、「あなたの人選ミスのせいでここまで揉めてしまったのだから、最後まで見届ける義務があるでしょう」という、しげきを責める気持ちの方が強かった。
そしてしげきも、そうした私の意図をどこかで汲み取っていたのではないかと思う。
休日の大学のカフェテラスは空いていた。
そこで小一時間は話し合ったような気がする。
話しあいの間、
結局、サヤカからきちんとした謝罪の言葉をもらうことはなかった。けれど、このままでは主将ではいられなくなると思ったのか、彼女は「行いを改善する」ということだけは約束した。
謝罪もできないのに何を改善する気なのか?そもそも本当に改善されるのか?という疑問もあったものの、とりあえず私達はサヤカの主将続投を認めることにしたのだった。いや、認めるしかなかった。
つづく(40話:一番の女友達)
この時期のしげきとは、先輩後輩、部の運営仲間、という関係性に加え、しげきの人選ミスのせいで私が苦労をしているという恨みの気持ち(笑)が強く、好きとか付き合いたいとか、そういうことを考える余裕はあまりありませんでした。けれど、それがどうやら次のステップに繋がったようです。
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私は冴えないアニメオタクでしたが、現在は一途で誠実な彼氏がいます。彼はイケメンの部類ですが、浮気の心配や不誠実さは皆無で、徹底的に一途な人です。
どのくらい一途かというと、週末ななおに会いに来るために新幹線の回数券を買ってくれているくらいです。(現在は、東京―京都間での遠距離恋愛をしています)
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しかし実際は、20歳くらいまでメイクやファッションのことは何も知らず、好きだった人に「ブス」などと言われるような人間でした。さらにいうと、彼氏とは今でこそ恋人同士ですが、そうなる前に2度振られた経験もあります。
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