草食系男子との3年間 61話:カウントダウンの始まり ~ななお篇~

 

こんにちは、ななおです。

またまた久しぶりの更新になってしまいました(^^;

では、続きを書きましたのでご覧ください!

 

前回はこちら、60話:タイムカプセルから。

目次はこちらから。

 

カウントダウンの始まり

 

2人でタイムカプセルを埋めるとすぐにまた、しげきとどこかに遊びに行きたい、という気持ちに襲われた。

クリスマスにコスモワールドに立ち寄って2人ではしゃいだ記憶があったので、今度はもっと大きな遊園地に行こうと思った私は、

 

『ディズニー行きたい』

 

としげきにラインしたのだった。

この頃は毎日のようにラインしていたこともあって、もうしげきに遠慮することも、「断られたらどうしよう」と気遅れすることもなくなっていた。

あまり意識はしていなかったけれど、しげきの気持ちが私の方に寄り始めていることを、無意識に察していたのだと思う。

予想通り、しげきからはすぐに快諾の返事が来て、少し先になるけれど3月の頭にディズニーシーに行こう、ということに決まったのだった。

 

3月にしげきとディズニーに行けるのはとても楽しみだったけれど、2月も重要なイベントが待ち構えていた。

 

そう、もうすぐ季節はバレンタインだった。

 

今まではしげきに一度もバレンタインチョコをあげたことはなかったけれど、この時だけは自然に、「今年はチョコをあげよう」という気持ちになっていた。

ただし、「愛の告白」をするのではなく、「日々の感謝の気持ちを伝えるための、ちょっとグレードアップした友チョコ」をあげることにした。

もう2回も告白して振られていたから、これ以上自分からは告白しないと決めていたし、それにただ、しげきのことを大好きで、いつも本当に感謝しているということを伝えられたら、それで良かった。

だから、デパートの特設会場でちょっと美味しそうなチョコの小箱を選んで、それに小さなメモでメッセージを入れたものを用意した。

そのメモは

 

「いつもありがとう。だいっっっすきだー!!!」

 

という、少し変な書き方をしたものだった。

「好きです」と言うとなんだか愛の告白みたいで重くなってしまうし、
でも好きという気持ちは伝えたいし、
でも「友達として」なんて書いてしまうと味気ないし、
「この好きは、友達としてかな?恋愛対象としてかな?」としげきを悩ませたい気持ちもあるし、、、

そうして悩んだ結果が、「だいっっっすきだー!!!」という、ちょっとふざけているようにも見える、誇張した表現だった。

今から思うと恥ずかしいけれど、それは私なりの愛情の誤魔化し方だった。

 

誰かに気持ちの込もったバレンタインチョコをあげたのは、私の人生であれが生まれて初めての年だった。自分の中で無意識に、お付き合いに向けてのカウントダウンが始まっていたのだろうと思う。

 

つづく(62話:再び三角関係

 

つい昨日しげちゃんとスカイプをしている時に、嬉しそうに例のメモを見せられたんですが(彼はいつもそのメモを財布に入れているようです…)、恥ずかしくて直視できませんでしたね(^^;

 

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