こんにちは、ななおです。
前回はこちら、9話:焦りから。
目次はこちらから。
今回は10話です、どうぞ^^
三角関係解消
8月の中旬を過ぎた頃、ほのかが留学から帰ってきた。
ちょうどそのころ部活は強化連(毎日稽古がある時期)に入った頃で、
稽古の後に久しぶりにほのかと2人で話をした。
留学の話が聞きたかったのもあるけれど、それ以上にしげきのことをまだ好きなのか、今はどう思っているのか、ということを聞き出したかった。
学食のテーブルに座ると、ほのかは携帯を取り出して写真を見せてくれながら、本当に楽しそうに色々なことを話してくれた。
彼女はイギリスに行ったのだが、現地でとある中国人男性と仲良くなり、たくさんの刺激を受けたのだという。
そしてそんな彼の影響を受けて、もっとスキルアップしたい、勉強をしたいという気持ちになり、帰国した今でも連絡を取り合っているのだそうだ。
「え、じゃあ、しげきのことはどうなったの?」
そんな流れに乗っかり、ここだ、とばかりにさりげなく肝心の話を差し込む。
内心とてもドキドキしていて、ほのかの返事に期待していた。
「しげきさんかぁ~」
少し考え込む素振りを見せながらも、ほのかは続けた。
「普通に良い先輩だと思うけど、今はそんなに興味ないかな。」
その言葉を聞いた瞬間、心の中で大きくガッツポーズをした。
しかし念のため、もう一度確認する。
「え、あんなに夢中だったのにもういいの?その中国の人の方が良い感じ?」
後々面倒なことにならないためにも、しっかりとしたリサーチは重要なのだ。
そんな私の気持ちを知ってか知らずか、
「うん、やっぱり中国の彼に会って本当に勉強になったし、私も彼に追いつきたいし、もうしげきさんはいいかな。」
そういってほのかは、はっきりしげきにはもう興味がないと言ってくれた。
そしてさらに続けて、
「私もっとたくさん勉強したいから、夏合宿が終わったら部活やめようと思ってる。そうでもしないと彼に追いつけないし」
と言った。
そして実際、8月末の合宿の後、ほのかは本当に部活をやめ、中国語の勉強に取り組み始めることになるのだった。
それはほのかにとってはもちろん大きな第一歩に違いなかったが、
三角関係が解消された私にとっても、やっと大きく一歩を踏み出せる状態になったという意味で、とても大きな前進だった。
「やっとここまで来ることができた」、そう思った。
つづく(11話:夏合宿でのこと)
ほのかが帰ってきて「しげきには興味がない」と言ってくれた時は本当にほっとしました。これで心置きなくしげきにアプローチすることができる、そう思いました。
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私は冴えないアニメオタクでしたが、現在は一途で誠実な彼氏がいます。彼はイケメンの部類ですが、浮気の心配や不誠実さは皆無で、徹底的に一途な人です。
どのくらい一途かというと、週末ななおに会いに来るために新幹線の回数券を買ってくれているくらいです。(現在は、東京―京都間での遠距離恋愛をしています)
そんなことを言うと、ななおは元々見た目が良かったんでしょとか、オタクといいながら実は結構モテてたんでしょ、と思うかもしれません。
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