競争のないフィンランドはなぜ学力世界一になれたのか?

 

どうも、草食系男子のしげちゃんです。

今回も教育について、取り上げていきたいと思います。

今回、ご紹介するのはフィンランドの教育についてです。

福祉と言えば、北欧のイメージが強いですよね。
イメージ通り、フィンランドやスウェーデンは教育に力を入れている国です。
大学まで学費無料などは有名な話だと思います。

特にフィンランドは、OECD(経済協力開発機構)が実施している教育水準ランキングでよく世界一を取得しています。

2022年もフィンランドが世界一でした。日本は14位です。
(レポートはこちら>>)

フィンランドの教育は、”競争がないこと”で有名なんです。
日本の学歴社会、受験戦争社会とは真逆です。

なぜ競争がないのに世界一になれるのでしょうか?

そんな疑問を解明してくれる、本がありますので、今回はその本をベースにフィンランドの教育を紹介していきます。

競争やめたら学力世界一

 

その本のタイトルは、「競争やめたら学力世界一」(著者:福田誠治、出版:2006年)です。

やや古い本ではありますが、逆にフィンランドは約20年、ずっと高い教育水準を維持していることです。これだけ継続して世界ナンバーワンを維持しているわけですから、根本からしっかりとした教育システムなんだなということが分かります。

フィンランドは、1980年代ころまでは競争のある教育システムだったようですが、競争をなくしたことで教育水準を上げることに成功しました。

それまでは、学力別にクラスを分けて、”勉強ができる”子と”そうでない”子を分けていました。
日本の特に進学校では、いまだこのスタイルだと思います。

現に僕の中学校、高校も明確にクラス分けをしていました。

中学校では英語と数学が、中間試験や期末試験の結果をもとに4つのグレードに分けられていました。
毎回テストが返ってくるたびに下のクラスに落ちはしないか、と胃をキリキリさせたものです…。

高校では1年次から総合的な学力別にクラス分けがされていました。
国立組、私立組、推薦組といった具合です。
バッリバリの競争社会です。いやぁ~、今思うとおっかないですね…。
そして、今でもこのシステムは変わってないです。

一方のフィンランドは学力に関係なく、ランダムに、平等にクラス分けがされています。
次にそのフィンランドの学力観を紹介します。

主体性を重視するフィンランド

フィンランドの学力観は、「人間というものは、もともと興味・関心を持っていて自ら学んでいくものだ」という考え方がベースとなっています。

つまり、個人の主体性を重視しているんですね。
そのため、学校側や教師側も生徒が自ら学びたい、習得したいと思えるようなカリキュラムを考えます。

もう一つ、重要なのは学校側や教師側の裁量権も大きいことです。
全国で共通のカリキュラムなどはなく、何を教えるかは基本的に各学校ごとに教師たちが主体的に考えることができます。

この点でも日本は真逆だと思います。
一部の進学校などは除いて、基本的に決まりきったカリキュラム通りに授業は行われていますよね。

フィンランドのように教師側が主体的にカリキュラムを考えることで
より生徒それぞれにあった学習内容を提供できると思います。
そうすれば、生徒も自ずと興味を持って学習を進められる、ということではないでしょうか?

現にフィンランドの教育は、小学校から個別指導的な側面が強いようです。
もし勉強に悩んでいる子や苦労している子がいれば、それぞれに手厚いサポートを教師は施します。

一方、勉強ができる子はある程度、放っておいても一人で進められるので問題ないようです。
このように苦手な子をしっかりサポートすることで、全体的に教育水準の底上げがなされているようです。

また、面白いのが高校は学年がなく、好きな授業の単位を取得する形をとっています。
日本では大学からこのスタイルですが、フィンランドが高校からなんですね。

そして、高校で取得した単位はその後の自分の進路にも影響します。
そのためフィンランドでは、高校時代から将来何をしたいのか、どうなりたいのかを自ら考えて、必要な単位を取得するというシステムになっています。

ここでも生徒の主体性が重視されていますね。
また、自分の意志で授業を選択しているので、授業に対するモチベーションも高く授業中に騒いだりとか、眠ってしまったりする生徒も少ないようです。

私も大学に入ってから、学ぶことが楽しくなった記憶があります。
「あ、こんな面白い授業が世の中にはあったのか」と思ったほどです。
僕にとっては、よほど高校までの授業がつまらなかったということですね(笑)。

高校から好きな授業を選択できるフィンランドのシステムは、個人的にはものすごくうらやましいです。
大学の授業は高校に比べるとモチベーションもあがりましたし、自分で選択している分、「しっかり学ぶんだ」という責任感のようなものもありました。

こうした考え方を高校から学ぶことができるのは、個人の主体性を育むうえでも非常に有効だと思います。

というわけで、今回はいったんここまでです。

また、次回もおそらくフィンランドの紹介になると思います。

他の国や教育の歴史なども学びながら、子供たちにどんな教育を施せばいいのか考えていきたいと思います。

 

ななおとしげちゃんの3年間のストーリーは以下からご覧ください。

草食系男子と付き合うまでの3年間のストーリー:目次

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